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ソース・プリンシプル集約編【その1】ソースプリンシプルの内容と利点

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今回は、『Work With Source』の著者であるトム・ニクソン氏が「ソース・プリンシプルとは何か?最も重要な考え方は何か?」「ソース・プリンシプルを使うことの利点は?」について、話してくれた内容をまとめています。

トムが実際に話している動画(日本語字幕付き)もありますので、ぜひ記事と一緒にお楽しみ頂けたらと思います!

トムの動画(日本語字幕付き)はこちら

トムの動画(日本語字幕付き)はこちらになります。ぜひ、記事と共に楽しんで頂けたらと思います。

ソース・プリンシプルとは何か?〜人がアイデアを現実化するプロセスであり、世界を観る時のレンズ〜

史郎:ソース・プリンシプルとは一体何なのでしょうか?

トム:ソースプリンシプルとは、全体的にまとめていうと、人が何かの*アイデアを現実化したり、何かのイマジネーションを世界に現実化していく際のプロセスなんです。

*アイデア:「明確な始まりがなく、多くのインスピレーションや影響を受けて形作られるもの」を意味している。アイデアには、「こういう取り組みをやってみたい」というものから、日常的な場面での「昼食にこれを食べたい」といったものまで含まれている。

また、ソースプリンシプルは、世界を観察する時の新しいレンズ(観方)でもあり、いわゆるソース理論のようなものではないんです。

ソースプリンシプルは、私の師匠でイギリス人のピーターカーニックによって創られました。彼は今はスイスに住んでいます。

ピーターは、次の問いを持ちながら、ソースプリンシプルを観察を通じて洗練させてきました。「なぜ、ある時は、人が新しい何かを世界に現実化するための**イニシアティブを通じて、その人のアイデアにいのちが宿り、世界へ流れていくのに、一方で、アイデアが世界へ流れずに現実化しないことが起きるのか?」

**イニシアティブ:「個人の心の中にある、世の中に何かを創造したり、世の中の何かに変化をもたらすようなアイデア」(ビジョン)を実現することを目的とした継続的なプロセスのこと。イニシアティブの対象は、昼食を取る等の日常的なものから、プロジェクトを始める等まで多岐に渡る。

ピーターはこの問いと共に、長年、観察を続けることで、私達がアイデアを現実化したい際に、より多くのチャンスをくれる考え方へと、ソースプリンシプルを洗練させ、私達が理解できるようにしてくれています。

 

ソース・プリンシプルの最も重要な考え方は?〜誰もが生まれながらにしてのソースである〜

史郎:そのソース・プリンシプルの最も重要な考え方は何でしょうか?

トム:ソースプリンシプルの中心にある最も重要な考え方として、「私達の誰もが生まれながらにしてのソースであり、自分たちの人生をソースとして生きていく素質が生まれながらにして備わっている」という考えがあります。このことは、私達の誰もが人生という旅を、新しいものを創ったり、何か違いを創ることを通じて、世界に新しい何かをもたらしながら、過ごすことができることを意味しています。つまり、私達の誰もがアーティスト(芸術家)であるということなんです。

「ソースは、特権階級のものではなく、世界のあらゆる場所にあり、富裕層から貧困層まで、あらゆる階層の人々がいる」という観方が不可欠。これらを見失うと、ソースの横暴や悪用に繋がっていく。

トム:私達が人生を今、お伝えしたようにソースとして生きようとする時、私達は選択することが出来ます。1つ目の選択肢は、自分で何か新しいプロジェクトや会社やイベント等のイニシアティブを始めるということです。もしくは、2つ目の選択肢として、誰かが始めたイニシアティブに参加することも可能です。

ソースプリンシプルの中心的な考えとして、どんなイニシアティブでも、例えば、新しい循環畑をつくっていくとか、新しいビジネスやプロジェクトを始めるとか、どんな場合にでも当てはまるのですけど、そのイニシアティブと、特別な関係を持っている人が必ず一人います。その役割を持つ特定の個人のことを***ソースと呼んでいます。

***ソース:「ビジョンを現実化(実現)するために、(怖い気持ちを抱くようなリスクがありつつも)リスクを最初に取って、イニシアティブを始めた特定の個人」。ソースはCEO等のように、任命により決まる役職ではなく、イニシアティブの始まりについての物語を思い出し、語り合うことを通じて、明らかになり、自然と生まれてくる役割。

私達がソースを実践探究していく際の方向性をお伝えします。まずは「自分がソースの役割を担っているかどうかを、どのように理解するのか?」ということと、あなたがソースの役割を担っている場合に、あなたのアイデアにいのちが宿り、アイデアが現実化していくために「ソースとして、どのように振舞っていく必要があるのか?」ということです。
次に探究したいことは、もし、あなたが、他の人が何か始めたプロジェクトに参加する場合に、「どうやって、そのプロジェクトのソースを特定するのか?」「ソースとどんな風にうまく協働して、ソースのアイデアを現実化していく関わり合いができるのか?」ということについてです。

ソース・プリンシプルの利点は?

史郎:ソース・プリンシプルの利点は何でしょうか?

トム:ソースプリンシプルを活用する4つの利点をお伝えしていきます。

1つ目は、ソースプリンシプルを活用していると、自動的に、私達はアイデアが現実化する上で、より多くのチャンスに恵まれていくことがあります。よく起きることとして、私達は、良いアイデアがあっても、実現することができずに、フラストレーションを抱えてしまうことがあるのではないかと思います。ソースプリンシプルを活用することで、アイデアを現実化するチャンスを高めることができます。

2つ目は、アイデアを現実化するために人々と協働する時に、ソースプリンシプルは、私達がより自然とコラボレーションできるような視点をくれます。そのため、権力争いや無用な混乱が生まれにくくなります。みんな、ソースプリンシプルを通じて、自分がすることを理解しているからです。そのため、私達が協働することによって生み出されるエネルギーが大きくなっていきます。

3つ目は、もし物事がうまく行かなくなってしまい、問題の所在として、例えば、組織上の問題や、グループの文化的な問題などがあると考えている時に、ソースプリンシプルは、私達が問題だと思っていることの底にある核心の部分に視点を向けることをサポートしてくれます
そして、何が本当に問題の解決を難しくさせているのかについての視点を、私達は得ることができます。結果として、私達が問題だと思っていることを、より簡単に解決することを可能にしてくれます。

1つ、具体例をお伝えします。頻繁に私達が直面する問題として、イニシアティブを始めた人、創始者が、そのイニシアティブを離れたときに、たいていの場合、物事がうまくいかなくなるということがあります。

ただ、この問題はソースの視点からだと、容易に予見できるものでもあります。そのため、ソースプリンシプルでは、このような問題を避けることができます。また、万が一、うまくいかなくなる事態が起きても、それを解決することができ、引き続き、イニシアティブを通じて、アイデアを世界に現実化していくことが可能になります。

4つ目は、とてもシンプルなものなのですが、ソースプリンシプルを活用していると、人生やお仕事がとても楽しく、満たされていて、より創造的に生きていくことができると感じられるということなんです。

1つ、具体例をお伝えします。私の本の最後のパートで書いていることで、「Working more artfully with money」という部分についてです。お金はよく、私達が取り組んでみたい、愛している活動を行うことを妨げる要因として扱われることが多いと思います。

ただ、私達が本当に心からソースプリンシプルを通して生きていくことで、お金はただ、必要に応じて、流れているだけということに気付いていきます。すると、お金がないと、ビジョンや生み出したいことが実現できないという考えではなくなってきます。そのため、お金に不安やストレスを感じることがなくなっていきます。このような認識は、とてもパワフルなことです。

史郎:トム、ありがとう!

 

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